既に競争が激化している脱毛業界において、今から開業して人気サロンになるために欠かせないのがブランディングです。普段もよく耳にする用語ですが、具体的にはどのような活動を行っていけばいいのでしょうか。

脱毛サロンの開業を検討しているものの、ブランディングの方針で悩んでいる経営者も多いでしょう。今回のコラムで脱毛サロンにおけるブランディングの基礎を丁寧に解説するので、競合との差別化を図るためにも、ぜひ参考にしてみてください。

「ブランディング=高級感」は誤り

脱毛業界に限らず、どのようなビジネスにおいてもブランディングを欠かすことはできません。しかし、誤解してはいけないのは、何も高級感を出すことだけがブランディングではないということです。

確かに、ハイブランドのバッグや高級車など、その商品やサービスを利用すること自体に価値を感じる人も多いため、高級感も一種のブランディングだと言えます。ただ、脱毛サロンのユーザーは富裕層だけではないため、実際はもっと幅広いブランディングが考えられます。

ブランディングとマーケティングの違い

明確な定義を理解している人は意外に多くありませんが、ブランディングとは、ユーザーが抱く自社のイメージの確立・向上を図り、競合と差別化することを指します。そしてブランディングと混同しがちなのがマーケティングです。

マーケティングとは、市場を調査し、取り扱う商品やサービスをより効率的に販売するための戦略のことです。具体的な活動内容は多岐に渡り、ブランディングと重複する部分もありますが、正確な意味合いは異なるということを理解しておきましょう。

2種類のブランディングを理解する

実はブランディングにも種類があります。

  • アウターブランディング
  • インナーブランディング

大まかにこの2種類に分けられるので、違いを解説していきます。

アウターブランディング

名前からもイメージできる通り、アウターブランディングは社外のユーザーに向けて行うブランディングのことです。ブランディングと聞いてほとんどの人がイメージするのはこちらで、基本的には各メディアを通じて自社イメージを定着させていくことになります。

インナーブランディング

一方でインナーブランディングとは、自社のスタッフや関係者に対して行うブランディングを指します。例えば、企業理念は全従業員が把握していて然るべきですが、実はインナーブランディングに成功している会社はそう多くありません。脱毛業界も同様で、自社の強みや競合との違いを理解しているかどうかで、スタッフのパフォーマンスは大きく異なります。

脱毛サロンにブランディングが必要な理由

ブランディングが欠かせないのは基本的にどの業種でも変わりませんが、脱毛サロンにおいては特に重要です。その理由は以下のとおりです。

  • 競合が多い
  • 価値を見出してもらう必要がある
  • スタッフの意志を統一できる
  • 広告宣伝費を抑えられる

競合が多い

脱毛は年々需要が高まる一方で、脱毛サロンや医療脱毛クリニックの店舗数も急増しています。人口が多い都市部などでは、一つの駅の周辺に何店舗もの脱毛サロンが点在している状況も珍しくありません。つまり、競合が激しい業界だからこそ、ブランディングによって他店と差別化することが非常に重要ということになります。

価値を見出してもらう必要がある

仮に全身の体毛をきれいに脱毛するには、お客様は数十万円という高額な料金を支払うことになります。一見利益率が高く、集客さえできれば効率的に売上を伸ばすことができる業種だと思われがちですが、そのためにはお客様に料金相応の価値を見出してもらう必要があります。

近年は女性だけでなく、男性も脱毛することは当たり前になりつつありますが、性別に関係なく、料金が高額なために、利用を踏みとどまっている人は多いです。そのハードルを乗り越えてもらうために、まずは脱毛というサービスには高い料金を支払う魅力があると伝えることが重要です。

スタッフの意志を統一できる

スタッフが持つ意志によって、サロン全体の業務効率は大きく変化します。意志を変化させる方法はいくつか挙げられますが、そのうちの一つがブランディングです。どのような強みがあるのか、どのようなサロンを目指していくべきかなど、ブランディングによって社内イメージを向上させ、スタッフの意志を統一することが大切です。

広告宣伝費を抑えられる

強固なブランドを確立できると、既存のお客様を起点として自然に知名度が上がっていきます。つまり、余計な広告宣伝費をかけることなく、意欲の高いユーザーを集客することができるということです。

正しいブランディングのポイント

ブランディングの方針を具体的に定める際に大切なポイントを解説いたします。どのようなイメージの脱毛サロンにしていくか、以下のことを意識しながら検討しましょう。

  • ターゲットを明確にする
  • サービスを明確にする
  • 適切なアプローチを行う
  • ユーザーとの接点を増やす

ターゲットを明確にする

ブランディングの初期段階で重要なことは、ターゲットを明確にするということです。

  • 年齢
  • 性別
  • 住所
  • 年収
  • 目的
  • コンプレックス

顧客としての基本情報からコアな部分まで、詳細なターゲット像を定めることで、その後のブランディングの方針も自然と固まっていきます。反対に、ターゲットが不明瞭だと、戦略全体が一貫性を欠いてしまいます。

サービスを明確にする

近頃はフェイシャルやエステメニューを導入している脱毛サロンも珍しくありませんが、軸となる脱毛に対し、どのようなイメージを抱いてもらうかを明確にします。その上で大切なのは、まず脱毛することでどのようなメリットがあるのかをユーザーに伝え、料金に値するサービスだと理解してもらうことです。

さらに競合との差別化のため、

  • 満足できる効果を得られる
  • 質の高い接客が受けられる

このようなイメージを持ってもらうことも重要なので、実際にサービス品質を上げていく必要があります。

適切なアプローチを行う

3つ目のポイントは、上記の2点を踏まえた上で、適切なアプローチをするということです。ブランディングの方法は様々ですが、無闇に施策を実行しても成功率は上がりません。

例えば、施術や接客のレベルが高いというイメージを与えたいにも関わらず、価格設定を強調したブランディングを行っても、狙ったユーザーを獲得することは困難です。広告宣伝費を浪費してしまう可能性もあるため、スピーディーにPDCAを回し、より効果の高いアプローチ方法を追求していく必要があります。

ユーザーとの接点を増やす

前述したように、ユーザーへのアプローチ方法はしっかりと厳選しなければいけませんが、ユーザーとの接点の多さも同じように重要です。つまり、意欲の高いターゲットを多く集めるには、質も量も意識したブランディングを行わなければいけないということです。例として、SNSであれば手軽かつ幅広くユーザーにアプローチできるので、積極的に活用していきましょう。

サロンの強みがわからない場合の対処法

ブランディングの重要性を理解しても、自身のサロンの強みがわからないという場合もあるでしょう。特に開業前、あるいは開業したばかりの頃はこのような悩みを抱く経営者が多いですが、有効な対策の一つが3C分析です。

3Cとは、以下の3つの単語の頭文字を取ったワードです。

  • Customer(顧客・市場)
  • Company(自社)
  • Competitor(競合)

マーケティングでは頻繁に使用される用語ですが、詳しい意味を解説いたします。

顧客・市場を分析する

まずは顧客や市場を分析するところから開始します。全国的な脱毛の需要や流行の変化はもちろんですが、周辺地域に限定したニッチな市場調査も必要です。また、現状だけでなく、将来的な新規参入や起こり得るトラブルなどのリスクも踏まえ、それに合わせたブランディングを目指しましょう。

自社を分析する

次に自社を分析するということですが、ここでは強みだけでなく弱みも明確にします。提供しているサービスの品質はもちろん、技術、立地、資金など、あらゆる要素をリスト化し、ブランディングによって強調するポイントを抽出します。

競合を分析する

周囲の競合の分析も欠かせません。ここで注意すべきなのは、知名度が高い大手脱毛サロンだけでなく、小さな個人サロンもしっかりとリサーチするということです。むしろ、圧倒的な資金力で集客する大手より、小規模でも着実にファンを獲得している個人サロンの方が、本質的な魅力を見出しやすい傾向があります。

専門家の開業サポートもおすすめ

今回は脱毛サロンにおけるブランディングの基礎的な部分を解説しましたが、正しいブランディングを見極めるのは容易ではありません。本来は何度も施策を繰り返して精度を高めていくものなので、短期間で成功するケースは稀だと言えます。

そのため、短期間で結果を出したい場合には専門家の開業サポートを検討されることをおすすめします。

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業務用脱毛機「CLEAR/SP-ef」説明会予約受付中

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独自の脱毛方式「THR方式」を採用した最新機種なので、ブランディングや差別化にも貢献するでしょう。

また、説明会ではCLEAR/SP-efの性能についてだけでなく、脱毛機選びのポイントの説明やお客様の質疑回答の時間も設けています。脱毛機の導入や買替えを検討されている方はぜひこの機会にご参加ください。