脱毛サロンでは初めての来店の際、お客様自身に問診表（カウンセリングシート）を記入していただくことがほとんどです。
問診表を準備し確認しながらのカウンセリングは、お客様にとってもスタッフにとっても面倒に感じるかもしれません。しかし、脱毛効果を最大限に引き出すために重要な工程であることをご存知でしょうか。
今回のコラムでは、問診表を作成する際に必要な項目や注意点について解説していきます！
脱毛サロンで問診表を用意する目的
初来店では、お客様の悩みや肌・体毛の状態を理解することから始まります。
問診表をお客様に記入していただくことは、サロンにとってもお客様にとっても大きなメリットをもたらしてくれます。
- お客様の悩みやサロンに通う目的を正しく把握する
- 安全に効果を最大限に感じていただく
- 施術について正しく理解していただく
- 顧客満足度をアップさせる
詳しく説明していきましょう。
お客様の悩みやサロンに通う目的を正しく把握する
脱毛サロンと一口に言っても、お客様の目的は様々。
- 全身脱毛を希望している
- エステメニューと合わせて脱毛を行いたい
- 未成年なので説明だけ聞きたい
- 体験キャンペーンを利用して部分脱毛したい
などお客様に合わせた対応が必要です。
脱毛サロンに予約いただいた目的をあらかじめ記入していただくと、スムーズにカウンセリングに進むことが可能です。
安全に効果を最大限に感じていただく
脱毛施術の効果を最大限に引き出すためには、普段のお客様の生活やケア方法を知ることから始まります。
例えば、同じように施術を行っても、肌が乾燥しているお客様にはうまく施術の効果が現れないことがあります。
全てのお客様にとって最良の結果を提供できるように
- 普段のケア方法
- ムダ毛の処理方法
- 肌質、毛質
などを正しく知る必要があります。
他にも、アレルギーや薬の中には光脱毛と相性が悪いものがあることにも注意を払わなければいけません。問診表で必ず、服用中のお薬や既往歴について確認しお客様にも、危険性について説明しておきましょう。
書面と口頭、どちらでもチェックしておくことで、トラブルの発生を未然に防ぐことができます。
施術について正しく理解していただく
光脱毛、レーザー脱毛、どちらにも言えることですが、施術してから効果が出るまでしばらく時間が必要です。そして1回で脱毛は完了せず、毛周期に合わせて通っていただき回数を重ねなければいけません。
これを理解していないまま施術を行ってしまうと「効果が出なかった」「施術漏れではないか」などのクレームに繋がる可能性もあります。
顧客満足度をアップさせる
初めて美容サロンに通うときのお客様の気持ちを考えてみましょう。とても緊張し、不安な気持ちでいっぱいになるのが当然です。
問診表を基にお客様の悩みや希望を引き出し、お客様との信頼関係を築くきっかけにしましょう。
信頼関係が強固になることで顧客満足度がアップし、結果としてリピート率の向上に繋がります。
脱毛サロンの問診表で確認すべき項目
次に問診表を作成する際に欠かせない項目について確認していきましょう。
- 個人情報
- 現在の悩み
- 店舗を知ったきっかけ
- 脱毛施術経験の有無
- 普段の自己処理の方法
- 生活習慣
- 既往歴（病歴）
- サロンでの過ごし方
順に説明していきます。
個人情報
顧客管理のためにも個人情報は必須です。
施術内容にもよりますが、念のため緊急連絡先も記入してもらうと安心です。お客様の誕生日に合わせて、キャンペーンDMやメールを送るなど販促に役立てることもできます。
現在の悩み
前述した通り、脱毛サロンとはいえ、お客様の悩みは様々。どんなきっかけで来店してくださったのか、どんなことを知りたいのか記入していただきましょう。
しかし、ムダ毛に関する悩みは非常にセンシティブで人には相談しにくい悩みでもあります。問診表で全て記入してもらおうとせず、カウンセリングで質問しながら引き出す前提で作成するのがおすすめです。
店舗を知ったきっかけ
どこからの経由で店舗を知ったのか確認できると、次の集客計画に活かすことができます。
- 予約ポータルサイト
- SNS
- ホームページ
- 看板
- フリーペーパー
などいくつかの項目を準備してチェックしてもらえるようにするとお客様も答えやすくなります。
脱毛施術経験の有無
脱毛施術の有無は、脱毛サロンに通った経験だけではなく、クリニックでの医療脱毛の経験の有無も確認しておきましょう。
なぜ、今回乗り換えたのか理由を知るとお客様が何を求めているのかが見えてきます。
- レーザー脱毛だとVIOの施術で感じる痛みが強くストレスがかかった
- 来店予約がなかなか取れなかった
- プランの自由度が低かった
- キャンセル料金が高かった
など、問診表を基に予約してくださった背景をカウンセリングで引き出しましょう。
普段の自己処理の方法
自己処理をどれくらいの頻度でどうやって行っているのかも脱毛施術では重要です。カミソリやワックス、毛抜きなどで処理をしている場合、脱毛施術の効果を下げてしまう恐れがあります。
問診表とは別に以下の資料を準備しておくと良いでしょう。
- 自己処理方法
- 事前のシェービングについてのお願い
特に全身脱毛の場合、背中やえりあしなど自分でのシェービングが難しい部位について、シェービング方法や追加料金の発生有無などをあらかじめ伝えておくと、お客様も安心できるでしょう。
生活習慣
ライフスタイルは美容に大きく関係してきます。脱毛でもその影響は同じです。
例えば、過度のストレスを感じるとホルモンバランスが崩れて、施術の効果があまり感じられないなんてこともあり得ます。お客様が満足いく結果を提供できるように生活習慣についての項目も準備しておきましょう。
- 睡眠時間
- 飲酒
- 喫煙
- 運動習慣
- 趣味
- 仕事
上記の理由に加えて、生活習慣は脱毛施術前後の禁忌事項にも関係してきます。
例えば運動です。脱毛後に激しい運動を行うと、赤みやかゆみなどの肌トラブルが起きやすくなります。ジムでのトレーニングやランニングなどの、習慣があるお客様には注意事項を伝えることも大切です。
既往歴（病歴）
お客様の既往歴（病歴）やアレルギー、服用中の薬、妊娠の可能性については必ず確認してください。
特にステロイド系の薬剤は光を吸収しやすく、脱毛施術の光を照射することで色素沈着の原因になってしまうことも。アトピーや肌荒れの外用薬としてステロイドを処方されることもあります。内服薬だけではなく、外用薬も忘れずに確認してください。
サロンでの過ごし方
お客様がどんな時間をサロンで過ごしたいのかヒアリングしておくのもおすすめです。
競合サロンとの差別化には、効果や値段だけではなく、サロンでの居心地の良さも重要な項目。会話したいのかなるべく静かに過ごしたいのか、どんな過ごし方がご希望か確認しておくと良いでしょう。
問診表作成時の注意点
問診表を作成するときに気を付けなければいけないのは項目だけではありません。以下の3つのポイントにも注意して作成してください。
- テンプレートをそのまま利用しない
- 簡単に記入できるようにする
- 勧誘にならないように注意する
テンプレートをそのまま利用しない
「脱毛サロン 問診表」で検索すると、多くのフォーマットが出てきます。参考にしながら作成するのは良いですが、そのまま使用するのはおすすめできません。
お客様の来店からお帰りまでをイメージして、自分のサロンだけの問診表を作成しましょう。
簡単に記入できるようにする
問診表はお客様にとっても満足のいく施術を安心して受けていただくために重要な書類です。しかし、お客様にとっては記入するのが面倒なのも確か。
お客様の気持ちになってなるべく簡単に短時間で記入できるような形式にしましょう。
具体的には、希望部位をお伺いする項目ではボディの絵を用意する、質問はなるべく選択式にするなどの工夫が挙げられます。
勧誘にならないように注意する
まずは来店＝契約ではないことを念頭に置いてください。特に初めて来店されたお客様は、コースや物販の勧誘に敏感になっています。
こちらとしては、そんなつもりがなくても「無理に勧められた」と感じられたら、契約にはもちろん繋がりませんし、悪い口コミが広がってしまうリスクもあります。
ポイントは、あくまでお客様の悩みに対しての提案を行うこと。お客様が通いたいと思っていただけるように、サービスの質を上げることやどれくらいの期間でどんな姿を目標にできるのかを提示できるようにしましょう。
脱毛サロンの問診表は満足度を高めるために重要
脱毛サロンにおける問診表について、目的や作成ポイントを詳しくご紹介しました。問診表の目的は以下の4つ。
- お客様の悩みやサロンに通う目的を正しく把握する
- 安全に効果を最大限に感じてもらう
- 施術について正しく理解していただく
- 顧客満足度をアップさせる
よりお客様に安心して効果を実感していただけるような問診表を作成しましょう。
