業務用脱毛器を導入する際、「リースにするべきか、それとも購入すべきか」で悩むサロン経営者の方は非常に多いのではないでしょうか。近年は高額な美容機器をリース契約で導入するケースが増えていますが、契約内容によっては会計上「リース資産」として扱われ、購入した場合と同じように資産計上や減価償却が必要になることがあります。
本記事では、業務用脱毛器のリース資産に関する基本的な考え方から、税務上のメリット・デメリットまで、サロン運営者が知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。リース導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
もくじ
リース資産とは?

リース資産とは、企業がリース契約によって外部から借り受けた設備や機器のうち、「実質的に購入と同じ性質を持つもの」を指します。会計上は“固定資産の一種”として扱われることが多く、使用に伴って費用配分(減価償却)が必要になる点が特徴です。
従来、リース契約は「借りるだけ」という認識が一般的でした。しかし、業務用脱毛器のように高額かつ長期間使用する設備の場合、リース会社が所有権を保ちつつ、実質的には利用者が機械の価値をほぼ負担しているケースがあります。このような契約は「ファイナンスリース」と呼ばれ、会計上は資産として計上する必要があります。
一方、短期レンタルのように「利用料金を払って使うだけで、機器の価値を負担していない」契約は「オペレーティングリース」に該当し、リース資産とはみなされません。つまり、業務用脱毛器をリースした場合でも、契約形態によって資産計上の有無が大きく変わるのです。
リース資産として扱われるかどうかは、契約期間・リース料総額・所有権の帰属など複数の条件で判断されます。特に脱毛サロンや美容クリニックでは、高額機器を長期契約で利用するケースが多いため、リース資産に該当する可能性が高く、導入前に会計処理を正しく理解しておくことが重要です。
業務用脱毛器はリース資産になる?
業務用脱毛器は、高額かつ長期にわたって使用する設備であるため、リース契約の内容によっては「リース資産」として計上する必要があります。特に、美容サロンやクリニックで一般的に利用されているリース契約の多くは、オペレーティングリースではなく「ファイナンスリース」に該当するケースが多く、会計上は固定資産として扱われます。
ファイナンスリースに該当する典型的な業務用脱毛器の契約は、以下のような特徴があります。
- 契約期間が機器の耐用年数に近い長期である
- リース料総額が実質的に機器の購入代金とほぼ同等である
- 契約途中での解約ができない
- リース会社が形式上の所有者だが、経済的負担は利用者側が負う
これらの条件が当てはまる場合、会計上は「借りている」のではなく「実質的に購入している」とみなされるため、リース資産として計上し、減価償却を行います。一方で、短期使用やイベント用のレンタルのように、「いつでも解約できる」「利用料金が純粋なサービス提供の対価である」「資産価値を負担していない」と判断される契約はファイナンスリースではないため、リース資産には該当しません。
つまり、業務用脱毛器がリース資産になるかどうかは 契約書の内容が決め手 であり、同じ脱毛器を借りる場合でも契約形態の違いによって会計処理が大きく変わります。サロン開業時に多く導入される高額機器のリースはリース資産となるケースが多いため、導入前に必ず契約内容を確認し、会計処理や税務への影響を理解しておくことが重要です。
業務用脱毛器をリース資産として計上する税務上のメリット

業務用脱毛器は高額な設備であるため、「購入するべきか」「リースにするべきか」で悩むサロンオーナーは少なくありません。その中でもリースを選び、リース資産として計上する方法には、税務上で多くのメリットがあります。ここでは、リース資産として扱うことで得られる具体的な節税効果や財務面のメリットについて、分かりやすく解説します。
固定資産として減価償却できるため節税につながる
業務用脱毛器をリース資産として計上すると、自社が所有しているとみなされ、減価償却費を毎年計上できます。減価償却費は経費として認められるため課税所得を圧縮でき、結果的に税負担が軽くなる仕組みです。特に業務用脱毛器は高額になりやすく、償却費も大きいため、節税効果が得やすい点が魅力です。
初期費用を抑えながら資産計上できる
業務用脱毛器を購入すると、数十万円〜数百万円の初期費用が必要になります。一方、リース契約であれば月額払いのため、導入時の負担を大幅に減らすことができます。さらにリース資産として計上されるため、資産価値を保ちながら手元資金を温存でき、サロン運営の資金繰りも安定しやすくなります。
リース料と減価償却費を同時に経費化できるケースもある
ファイナンスリース取引の場合、資産と負債を計上し、減価償却費に加えて「利息相当額」を支払利息として経費にできます。つまり、減価償却費+利息部分のリース料 を同時に経費化できるため、購入よりも費用計上額を大きくでき、節税効果が高まりやすくなります。
中小企業向けの税制優遇を利用できる可能性がある
業務用脱毛器の種類によっては、中小企業経営強化税制や投資促進税制の対象になる場合があり、特別償却や税額控除が受けられることもあります。リース資産であっても条件を満たしていれば適用可能なため、導入コストを抑えつつ税負担を軽減できるメリットがあります。
資産計上により財務状況が明確になり融資に有利
リース資産を計上すると、財務諸表上で設備投資として明確に記載されるため、金融機関からの評価が上がるケースがあります。設備をしっかり保有している企業として見られることで、追加融資や補助金申請の際にプラスに働くこともあります。
業務用脱毛器をリース資産にするデメリット
リース資産として業務用脱毛器を導入する方法には多くのメリットがありますが、すべてのサロンに最適とは限りません。リース契約独自のデメリットや、購入との違いを十分理解しておくことで、導入後のトラブルや想定外のコストを避けられます。ここでは、リース資産にする際に知っておきたい注意点を詳しく解説します。
総支払額が購入より高くなる可能性がある
リース契約は月額払いで導入しやすいものの、長期で見ると購入より支払総額が高くなりやすい点がデメリットです。リース会社の利益や金利相当分がリース料に含まれているため、同じ機種を購入した場合よりも総額が割高になるケースが一般的です。
契約期間中に解約ができない
業務用脱毛器のリース契約は、基本的に途中解約ができません。「機種が合わなかった」「店舗を移転した」「経営状況が悪化した」といった理由でも、契約期間中は原則支払い義務が続きます。途中で解約する場合は「残リース料の一括支払い」が必要になるため、予想外の大きな負担となることがあります。
資産として計上されるためバランスシートが重く見える
リース資産は会計上「資産」と「リース債務(負債)」を同時に計上します。そのため、バランスシート上では総資産が増える一方で負債も増加し、財務体質が重く見える可能性があります。金融機関によっては借入姿勢に影響を及ぼす場合もあるため、融資を検討しているサロンは注意が必要です。
最新機種への切り替えが難しい
リース期間は通常3〜7年と長期間になるため、途中で最新モデルが発売されても切り替えが困難です。美容機器はモデルチェンジのペースが早い傾向があるため、契約期間中に「古い機種を使い続けなければならない」というリスクがあります。
返却時に原状回復や追加費用が発生する可能性がある
リース契約の場合、契約終了後に業務用脱毛器をリース会社へ返却する必要があります。その際、キズや破損、付属品の欠品があると、原状回復費用や追加請求が発生することがあります。購入と違い自社の資産にならないため、返却条件を事前に確認しておくことが重要です。
業務用脱毛器のリース資産に関するよくある質問

業務用脱毛器のリース資産に関するよくある質問に回答します。
Q. 業務用脱毛器はすべて「リース資産」として計上されますか?
業務用脱毛器をリース契約で導入した場合、多くは「ファイナンスリース」として扱われ、資産計上が必要になります。ただし、「オペレーティングリース」に該当する契約形式であれば、資産計上を行わず、月額費用として処理できる場合もあります。契約内容によって扱いが大きく異なるため、契約前に税理士や会計担当に確認することが重要です。
Q. リース資産として計上するとどんな書類処理が必要?
リース資産の計上では、「リース資産」と「リース債務」を同時に計上します。月々の支払いは利息相当額と元本相当額に分けて処理するため、購入より帳簿処理が複雑になります。リース開始時点で必要書類を揃えれば、その後は毎月の仕訳を継続するだけなので、税理士と連携しておくとスムーズです。
Q. リース契約終了後、業務用脱毛器は自社の資産になりますか?
ファイナンス・リースでは、契約終了後も返却が原則で、所有権がサロン側に移ることはほとんどありません。ただし、契約によっては「再リース契約」により、低額で利用継続できる場合もあります。購入前提の契約ではないため、長期保有したい場合はレンタルや割賦購入との比較検討が必要です。
業務用脱毛器のリース資産化はメリットとリスクを理解して選択しよう
業務用脱毛器をリース契約で導入する方法には、初期費用を抑えられる・減価償却による節税効果が得られる・資金繰りが安定するなど、多くのメリットがあります。特に高額設備を導入する美容サロンにとって、リース資産として計上できることは財務面で大きな強みになります。一方で、途中解約ができない・総支払額が購入より高くなる・最新機種への切り替えが難しいなどのデメリットがある点も見逃せません。
重要なのは、「自社の経営状況」「資金計画」「導入したい機器の種類」「リース契約の具体的な内容」を総合的に判断し、最適な導入方法を選択することです。同じリース契約でも、ファイナンスリースとオペレーティングリースでは会計処理がまったく異なるため、契約前に税理士や会計担当者に確認しておくようにしましょう。



