全国にある美容系サロンの店舗数は年々増加傾向にあります。何年かエステティシャンとして活動したのちに独立するという方もいれば、未経験から挑戦するという方もいますよね。

いずれにせよ大切なのは、自身のサロンを開業するにあたって、緻密なスケジュールを立てることです。

お金や集客など、サロン運営には多くの準備が必要になり、相応の時間がかかります。今回のコラムで、サロン開業の流れや、具体的なスケジュールについて解説していくので、興味があればぜひ参考にしてみてください。

サロン開業は緻密なスケジュールを立てることが大切

冒頭でも解説した通り、美容系サロンを開設する際は緻密なスケジュールを立てることが非常に大切です。

  • エステサロン
  • 脱毛サロン
  • ネイルサロン

など、美容系サロンといってもいくつかの種類がありますが、開業準備に時間がかかるという点はどの業種でも同じです。もし準備が不十分だと、当然経営は不安定になり、短期間で廃業に追い込まれるリスクが高まります。

サロン開業にはどれくらいの期間がかかる?

まず、美容系サロンを開業するには、具体的にどのくらいの期間が必要なのでしょうか。

準備から開業まで数ヶ月しかかからなかったというケースも存在しますが、各ステップを丁寧に進めるのであれば、1年は見積もっておきましょう。

サロン開業には非常に多くのステップがあり、基本的にはいくつかのステップを同時進行していくことになります。一見簡単そうに見えても、予想外に多くの時間を費やしてしまうことも多いに考えられるため、余裕を持ってスケジュールを立てることが重要です。

サロン開業の手順・スケジュール

美容系サロンを開業するまでの具体的な手順を解説していきます。

  • コンセプト設計
  • 物件の選定
  • 事業計画書の作成
  • 資金調達
  • 内装・外装の工事
  • 備品等の購入
  • 採用活動
  • 集客・告知活動
  • オープン
  • 必要書類の提出

順番が多少前後する可能性もありますが、基本的には以上の流れで進行していきます。参考程度にそれぞれの項目でどれほどの時間を要するのかもお伝えしていきます。

コンセプト設計

開業準備において、初期段階でやらなければいけないことがコンセプト設計です。

美容業界は既に競合も多く存在するため、自身のサロンだけの個性を確立し、他店との差別化を図ることが欠かせません。そのために適切なコンセプト設計は必要不可欠だと言えるでしょう。

具体的には、「5W1H(When/Where/Who/What/Why/How)」を明確にすることで、徐々に方向性が絞れてきます。また、美容系サロンのようなサービス業では、上記に「How much」を加えて「5W2H」とされることも多いです。

独立願望のある方であれば、ある程度どんな雰囲気のサロンにしたいか既に固まっているということも多いですが、最低でも1ヶ月以上かけて考えることが望ましいです。

物件の選定

ある程度コンセプトが固まってきたら、次に物件を選ぶのがセオリーです。内装や間取りはもちろん、立地によって集客のしやすさも変ってくるため、2〜3ヶ月かけてじっくりと調べましょう。

なぜ早い段階で物件を決める必要があるかというと、物件によって初期費用が全く異なるためです。今後の事業計画や資金調達にも大きな影響を及ぼします。

物件の選び方についてはこちらのコラムで詳しく解説しています。良ければ合わせてご覧ください。

事業計画書の作成

物件が決まれば、大まかな必要資金が確定することになります。その他の備品や工事費用も含めて、事業計画書に落とし込みましょう。

事業計画書とは、文字通り事業運営の計画を事細かく記す書類になります。作成の義務があるわけではありませんが、開業後の計画を立てることで、その後の運営の目安にすることができます。

また、自身のサロンに留まらず、競合店舗の事情も事業計画に落とし込むことが重要です。

資金調達

開業準備の中でも特に重要なのが資金調達ですが、開業にかかるトータルコストやそもそもの予算は人によって異なり、資金調達にかかる期間は一概に決まっていません。

立地や規模によっては1,000万円以上かかることも考えられますが、自己資本で賄えるのであれば、資金調達のステップは全く必要ないことになります。

反対に、融資や補助金を活用する場合、金融機関との手続きや申請などに1ヶ月以上はかかることになるでしょう。

サロン開業時に使える補助金についてはこちらのコラムを参考にしてみてください。

内装・外装の工事

資金調達の目途が立った後は、内装・外装といった店舗の改装工事に入ります。もし本格的な工事を依頼する場合、業者の選定期間も含めると、早くても2ヶ月以上は必要になります。

ただ、スケルトン物件のような何もない状態から改装する場合、内外装の設計にも時間を要します。配電・配管工事も必要になるため、物件によっては早め早めに行動を起こす必要があることを理解しておきましょう。

備品等の購入

例え規模が大きくないサロンであっても、家電製品やインテリアなど、多くの備品が必要になります。

リーズナブルな商品を選べばそれだけ費用を抑えられますが、デザインや機能性が落ちてしまうことも考えられます。予算を踏まえつつ、お客様にとって居心地の良い環境になるよう配慮しましょう。

また、備品の中でも特に高額なのが業務用美容機器です。脱毛機やエステマシンなどはたった1台で数百万円する高額商品なので、少なくとも1ヶ月以上かけて複数のマシンを比較し、慎重に選びましょう。

採用活動

美容系サロンを開業する場合は、オーナーが1人で運営する場合と従業員を雇用する場合の両方がありますが、後者の場合は採用活動をする必要があります。

  • 求人サイトへの掲載
  • ハローワークへの登録
  • 知人の紹介

このように求人の方法としてはいくつか挙げられますが、ゼロから開業する場合は知名度もありません。短期間で適切な人材に巡り合えるとは限らないため、3ヶ月程度の中期的な採用計画を立てましょう。

集客・告知活動

おおよそオープンの1〜2ヶ月前になったら、徐々に集客や告知に力を入れていきます。Web広告やチラシを活用し、近隣の住民を中心に新しくできたことを周知していきましょう。

それに伴い、HPを作成したり、SNSアカウントを開設する必要があります。現代の美容系サロンではどちらも欠かせない集客媒体であり、信頼度の向上にも繋がります。

必要書類の提出

最後はオープン後に関することですが、無事開業が叶ったら各必要書類を提出します。規模が小さいうちは手続きが簡易的な個人事業であることが多いですが、税金などの処理のためにも開業届を提出する必要があります。

戸惑うこともあるかもしれませんが、手続き自体は決して複雑ではありません。こちらのコラムで解説しているので、良ければ参考にしてみてください。

余裕を持ったスケジュールで万全の準備を

エステティシャンとしての経験の有無に関わらず、サロン開業には非常に大きなエネルギーと長い時間を要します。全てがスムーズに運ぶとも限らないため、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。

また、開業や経営に不満を感じるということは、業務用美容機器メーカーの運営サポートを受けるというのもおすすめです。NBSではマシンをご購入いただいたお客様のサロン開業を徹底的にサポートさせていただくので、気になる方は気軽にお問い合わせください。