
エステサロンを経営されていると、エステベッドの劣化や故障に直面することがあります。しかし、サロンで使用していたベッドは事業用備品にあたるため、一般的な家庭ごみとして処分できない場合がほとんどです。
本記事では、エステで使用したエステベッドを正しく処分する方法について詳しく解説します。また、まだ使えるベッドを処分せずに有効活用する方法も紹介していますので、お手持ちのエステベッドをどうするか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

エステで使用したベッドは一般ごみで廃棄できない
エステで使用していた業務用ベッドは、基本的に一般ごみとして処分することができません。一般ごみと同じ扱いで処分してしまうと、トラブルに発展する可能性もあるため注意しましょう。処分する前に自治体のルールを確認しておくことが大切です。
特に金属や電動部品が使われている大型のエステベッドは、回収そのものが拒否される場合もあるため注意が必要です。エステベッドの処分を検討している方は、どうすれば処分できるのかを正しく理解しておくことが欠かせません。処分方法は数多くあるため、その中から自分に合っているものを選びましょう。
エステベッドを処分する方法
エステベッドを処分する方法は主に4つあります。
それぞれ詳しく解説します。
粗大ごみとして自治体に回収を依頼する
自治体によっては、エステベッドを「粗大ごみ」として回収してくれる場合があります。そのため、エステベッドの処分を検討している方は、まず自治体に相談してみましょう。
一般的にエステベッドを粗大ごみとして回収してもらうためには「家庭用ベッド」として認められる必要があります。事業用の備品と判断されると処分してもらえない可能性があるため注意してください。
もし、粗大ごみとして回収が可能な場合は、有料のシールを購入して回収日を予約する必要があります。
産業廃棄物業者に依頼する
エステベッドが事業用であると判断された場合、処分は産業廃棄物として行う必要があります。産業廃棄物の収集運搬・処理の許可を持つ業者に依頼すれば、法律に則って処分が可能です。
産業廃棄物業者に依頼するとある程度の費用がかかります。しかし、確実に処分ができるため、事業としてエステを営んでいる方にとっては、最も一般的な選択肢といえるでしょう。
不用品回収業者に引き取りを依頼する
エステベッドの処分を楽に行いたいと考えている方におすすめなのは、不用品回収業者への依頼です。回収日や時間帯の調整がしやすく、室内からの搬出まで対応してくれるのが魅力です。
しかし、不用品回収業者の中には、悪質な業者も少なくありません。必要以上の出費が発生してしまう可能性もあるため、事前に見積もりを複数社から取り、口コミで評判を確認しておくことが大切です。
知り合いに譲渡する
エステサロンを経営していると、同じくエステサロンを開業したいという知り合いが増えるケースは珍しくありません。もし、エステサロンを開業したいと考えている方がいるのなら、その方に譲渡するのもおすすめです。
産業廃棄物業者や不用品回収業者に依頼すると、処分に費用がかかってしまいます。しかし、知り合いに譲渡する場合は、処分に費用はかかりません。エステサロンまで引き取りに来てくれる可能性もあります。
そのため、エステベッドの処分方法に悩んでいる方は、譲渡できる相手がいないかどうかをまずは確認してみてください。
まだ使えるエステベッドは売却も検討しよう
エステベッドでは処分ではなく、売却するのもおすすめです。エステ業界は需要が高まりつつあり、開業を検討している方も少なくありません。そのため、中古のエステベッドでも比較的買い手が見つかりやすく、高額で取引されるケースもあります。
特に電動ベッドや人気ブランドのベッド、まだ新しく状態の良いものは高値で取引されやすい傾向にあります。
売却先としては、業務用美容機器の買取専門店、中古品を扱うリユースショップ、メルカリ・ジモティーなどのフリマアプリなどがおすすめです。特にフリマアプリは個人間取引のため、自由に価格を設定できる点が魅力です。
- 買取専門店・リユースショップ:専門知識のあるスタッフが査定し、適正価格での買取が期待できます。搬出サービスを提供している場合もあります。
- フリマアプリ・ジモティー等:個人間取引のため、自分で自由に価格を設定できます。ただし、梱包や発送・引き渡しの手間が発生します。特に大型のベッドは、出品前に配送方法や送料をしっかり確認しておく必要があります。
しかし、梱包や搬出が難しい大型のベッドについては、出品前に配送手段や送料を明確にしておく必要があります。また、動作に問題がないか、破損やシミなどがないかなど、写真と説明文で正確に伝えるようにしましょう。
エステベッドを解体するのはおすすめしない
「ベッドが大きすぎて運び出せない」「細かく分解して家庭ごみとして捨てたい」と考えて、自分で解体を試みる方もいるかもしれません。しかし、エステベッドの自己解体は基本的におすすめできません。
エステベッドは金属フレームや複雑な構造、内部にはバネや電動部品などが組み込まれています。適切な工具や知識がないまま無理に分解しようとすると、思わぬ怪我をするリスクが非常に高いです。また、解体できたとしても、素材ごとに細かく分別して適切な方法で処分しなければならず、結局手間がかかる可能性が高いです。
また、解体後に素材ごとに分別して処分しなければならず、手間がかかる可能性もあります。そのため、解体して処分をするよりも、専門の業者に依頼したり、売却したりする方がおすすめです。
エステベッドは処分せずに活用する方法もある
エステベッドは処分せずに、別の方法で活用するという方法もあります。具体的には、以下のような活用方法が考えられます。
それぞれ詳しく解説します。
スタッフの練習用ベッドとして活用する
新人スタッフは施術の際の力加減や備品の使い方がわからず、破損させてしまうケースも少なくありません。万が一、スタッフが備品を壊しても良いように、そもそも処分する予定のエステベッドを練習用として用いるのはおすすめです。
エステサロンのインテリアとして活用する
エステベッドは高級感があるものが多く、インテリアとして活用できるケースも多いです。例えば、待合室のソファーとしてエステベッドを活用する方法が考えられます。ソファーを用意する必要がないため、節約にも繋がるでしょう。
しかし、使用感が残っているとお客様の中には、嫌悪感を示される方もいるかもしれません。上からシーツを被せて使用感を見えなくする、クリーニングに出して汚れを落とすなどの工夫をしましょう。
家庭用のベッドとして利用する
エステベッドを家庭用ベッドとして利用する方法もあります。自宅にベッドがない、買い換えようと考えていたという方にはおすすめの選択肢といえるでしょう。
しかし、エステベッドを経費で使用していた場合には注意が必要です。事業用として購入していたエステベッドを個人的に使用すると、私的流用となって税務署から指摘されるかもしれません。
そのため、帳簿には用途を変更した旨を記載しておく必要があります。減価償却が残っている場合は、その手続きも忘れずに行うようにしましょう。
エステベッドは正しい方法で処分しよう
エステサロンで使用した業務用ベッドは、家庭ごみとは異なり、適切な方法で処分する必要があります。ルールを理解せずに処分すると、予期せぬトラブルに繋がる可能性があるため注意が必要です。
主な処分方法としては、自治体への粗大ごみ依頼(事業用は要確認)、産業廃棄物業者への依頼、不用品回収業者への依頼、知り合いへの譲渡などがあります。特に事業で利用していた場合は、産業廃棄物としての処分が最も正規の方法となります。
また、まだ状態が良いエステベッドは、処分費用をかけずに済むだけでなく、収入を得られる売却も非常に有効な選択肢です。業務用美容機器の買取専門店やフリマアプリなどを活用してみましょう。
さらに、練習用やインテリア、家庭用ベッドとして再活用することも可能です。ただし、家庭用として利用する場合は税務上の注意点がありますので、適切な処理を行ってください。お手持ちのエステベッドの状態やご自身の状況に合わせて、最適な処分または活用方法を選び、賢く対応しましょう。