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エステサロンのKPI設定とは?メリット・手順・注意点を解説

エステサロンの目標は、KPI(重要業績評価指標)を設定し、そのプロセスを可視化することで達成しやすくなります。具体的な数値で進捗状況を評価できるのがKPIの特徴ですが、その設定方法がわからないというケースは少なくありません。

そこで今回は、KPIについて詳しく解説するとともに、エステサロンにおけるメリット、設定方法などを紹介していきます。具体的な指標の例もまとめているので、あわせてご覧ください。

KPIとは


KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)とは、一般的に、目標の達成状況を定量的に測るための指標として使われます。たとえば、エステサロンで売上を月100万円にするという目標を立てた場合、そのKPIには「来店人数」「施術単価」「リピート率」「物販購入率」などが設定されます。

KPIは、日々の行動や成果を見える化するツールとして、目標の進捗状況を定期的に確認できるのが最大のメリットです。KPIが適切であるほど、スタッフの行動が具体化され、目標達成までのプロセスが明確になります

KGIとの違い

KGI(Key Goal Indicator:重要目標達成指標)は、最終的に達成すべきゴール(成果目標)を指します。たとえば、サロンの「月商100万円」「新規顧客50人」「年間契約10件獲得」などがKGIです。

一方、KPIは、KGIに至るためのプロセス指標なので、KGI=ゴール、KPI=その進捗を測る道しるべという関係になります。そのため、KGIだけを設定しても、具体的なアクションにつながらないため、実際の現場ではKPIの設計が重要です。

OKRとの違い

OKR(Objectives and Key Results:目標と主要な成果)は、Googleなどの先進企業が導入している目標管理手法です。これは、「達成したい目的(Objective)」と、そのための「成果指標(Key
Results)」のセットで構成されています。

KPIが長期的に100%の目標達成を目指すのに対し、OKRは数か月単位のように短いスパンで60〜70%の達成率を成功と判断するのが一般的です。プロジェクトごとの運用ではなく、組織全体における方向性の一致、活性化を目的に用いられます。

KFS・CSF

KFS(Key Factor for Success:重要成功要因)は、ある目標を達成するために最も重要な成功要因・条件を意味します。たとえば、KGIが「新規顧客の獲得」なら、それを達成するKFSは、初回接客の質向上、カウンセリング力の向上などになるでしょう。

「KFS=KGI実現のため、とくに注力すべき要素」ということで、KPIを設計する前提となる視点を指します。KFSが明確でないままKPIを設定しても、効果的な改善にはつながりにくいため、まずは「成功のカギ」を把握することが重要です。

エステサロンがKPIを活用するメリット


エステサロンが、KPIを設定することで得られるメリットを解説します。

運営指針が明確になる

KPIを設定することで、最終目標に向けた運営方針が明確になります。たとえば、一口に「売上を伸ばす」といっても、そのために注力するのが、新規来店数の増加なのかリピート率の向上なのかで、日々の行動は大きく変わります。

KPIを設定することで、具体的な方針や優先順位が見えるようになり、スタッフの動きを統一することが可能です。また、複数店舗を展開する場合も、KPIを共通言語として活用することで、全体のブレを防ぎ、目標に向けて一体感のある運営が実現します。

目標達成のプロセスを可視化できる

KPIを設定すると、「目標(KGI)にどれくらい近づいているのか」を具体的な数値で把握できます。これにより、何がうまくいっていて、どこに課題があるのかが明確になるので、早めの対策や改善アクションが可能です。

勘や経験に頼る運営ではなく、論理的かつ再現性のあるマネジメントができるようになるため、スタッフの育成、店舗展開の際にも役立ちます。

スタッフに対して公平な評価が可能

数値に基づくKPIを導入することで、スタッフに対して公平で納得感のある評価制度の構築も可能です。エステサロンでは、技術の質や接客の良さを評価するのが難しいケースもありますが、「新規獲得数」「物販成約率」などをKPIとして設定すれば、誰がどのように成果を出しているかが明確になります

公平な評価が行われることで、人間関係のトラブルや不満が減り、職場の信頼関係やチームワークの強化にもつながります。KPIは、個人の成長とモチベーション管理にも大きく役立つ指標です。

【エステサロン】KPIの設定方法


KPIの設定は、次の手順で行います。

  1. KGIの設定
  2. KSFの特定
  3. KPIの設定

KGI・KSFの設定

まず、下表のようにKGIを明確にし、それに対するKSFを設定します。

KGI例 KSF例
月間売上120万円 ・客単価の向上
・再来率アップ
・カウンセリング成約率の強化
新規契約月30件 ・ポータルサイト経由の予約数増加
・SNSからの流入強化
顧客満足度80%以上 ・接客マナー、施術スキルの向上
・アフターフォロー体制の強化
年間離職率10%以下 ・シフト・労働環境の改善
・評価制度の透明性向上

このようにKSFを洗い出すことで、目的達成のために取り組むべき重点項目が明確になります。

KPIの設定

KSFが特定できたら、KPI(日々の活動レベルで追うべき具体的な数値指標)を設定します。たとえば、「月間売上120万円(KGI)→客単価の向上(KSF)→平均客単価1人あたり9,000円以上(KPI)」のような例が挙げられます。

KPIは、目標達成のための進捗確認ツールなので、期間を決めて定期的にチェックするのが基本です。また、スタッフが「自分の仕事がどうKGIに貢献しているか」を理解するためにも、KPIは現場レベルに落とし込まれている必要があります。

KPIは、必ず数値で測れるようにし、目標と現状の差がわかる形で運用します。

エステサロンのKPI具体例

エステサロンで活用できるKPIには、下表のようなものが挙げられます。状況に応じて具体的な数字を設定し、目標達成に向けた進捗確認や改善に役立てましょう。

目的 KPIの例
リピート・顧客育成
  • 再来店率(リピート率)
  • 継続来店回数の平均
  • カウンセリング成約率
  • 顧客満足度
新規集客
  • 新規来店者数
  • 新規予約率
  • SNSフォロワー数
  • ホームページPV数
スタッフ評価
  • 個人売上
  • 提案成功率
  • クチコミ件数
  • 指名率

KPIを設定する際のポイント


KPIを設定する際は、誰でもわかりやすいシンプルさと、必要に応じて見直せる柔軟性が大切です。

シンプルなKPIを意識

KPIを設定する際は、多くの指標を追いたくなったとしても、シンプルさを保つことが重要です。指標が多すぎると、現場のスタッフが何に注力すべきか分からなくなり、逆にモチベーションが低下する可能性があります。

KPIは、誰でも理解できて容易に測定できるのが理想なので、スタッフが自身の行動の結果として変動を実感できる項目に絞ると、現場での実行力と納得感が高まります

定期的に見直す

サロンの状況や集客経路、顧客層の変化などによって有効な指標は変わるため、KPIの定期的な見直しが必要です。たとえば、物販強化を目的に設定したKPIが、スタッフの負担を大きくしたり、お客様満足度の低下につながっていたりするのであれば、速やかに方向修正が必要です。

また、実行性や根拠に乏しいKPIは、スタッフのモチベーションを低下させるため、現場の声を反映しながら、最適なKPIに進化させることが大切です。

エステサロン運営はKPIの設定が重要

エステサロンの運営において、目標達成に向けた進捗状況が可視化されることは重要です。具体的な数値で測るKPIを設定すれば、サロン全体の共通指標として活用でき、スタッフが動きやすくなる点が大きなメリットです。

ただし、KPI単体で設定しても意味がないため、必ずKGI、KFSとセットで考える必要があります。正確に状況を評価できるよう、具体的な数値で測れる指標を設定しましょう。

この記事の執筆者

NBS

NBS編集部

株式会社NBSは創業以来、日本全国の約1,500店舗のエステサロンや美容室に脱毛機を導入し、約3,000店舗のサロンと商品取引を行ってきた美容総合メーカーです。特に脱毛機においては業界のリーディングカンパニーとして数多くの商品を開発してきました。本サイトでは、美容サロンに関するこれまでの豊富な知識と経験を活かし、サロンオーナーの皆様に役立つ情報発信を行ってまいります。